血糖値を下げる食べ物(一覧・ランキング)
血糖値とは
血糖値とは、血中のブドウ糖(グルコース)の濃度を指します。私たちが食べ物を摂取すると、その中の炭水化物が分解されブドウ糖に変わり、血液に吸収されます。この血液中のグルコースの濃度が「血糖値」です。血糖値は、空腹時と食後で自然に変化するもので、健康な人でもこの数値は一定の範囲で上下します。しかし、糖尿病を持つ人の場合、この血糖値の波が激しく、異常な高血糖になることがあります。高血糖の危険性
高血糖は「糖尿病」以外にも多くの健康問題を引き起こす可能性があります。血糖値が長期間にわたって高いと、細い血管だけでなく、太い血管にも損傷を与え、動脈硬化を進行させることがあります。動脈は、心臓から酸素や栄養を体中に運ぶ役割を持っているため、動脈硬化が進むと、「心筋梗塞」や「狭心症」、「脳梗塞」など重篤な病気を招く原因となります。さらに、高血糖は神経への影響も引き起こすため、手足のしびれや痛みといった症状をもつ「末梢神経障害」を引き起こす可能性があります。高血糖が続くと、酸化ストレスや炎症、高血圧、脂質異常といった状態が組み合わさり、体の多くの部位に悪影響を及ぼします。これらの理由から、血糖値の管理には十分な注意が必要です。血糖値を上げてしまう食べ物
血糖値を高める食品には、砂糖を多く含む飲料やお菓子、白米や麺類などの炭水化物があります。食事をすると、これらの食品から得られるブドウ糖が体内で吸収され、エネルギーとして利用されます。ブドウ糖は私たちの基本的なエネルギー源の一つですが、摂取量が過多になると体内で消費しきれず、結果として血中の糖分濃度が上昇し、血糖値が急増します。このように、ブドウ糖が豊富に含まれる食品またはブドウ糖の吸収が早い食品は、血糖値の急上昇の原因となります。血糖値を急速に上げる主な「食品」と「飲料」は次のとおりです。- 精白米
- 麺類(うどん、焼きそば、スパゲティ)
- 甘い菓子パン(クリームパン、あんパン)
- 菓子(ようかん、饅頭)
- 清涼飲料水(ジュース・コーラ・乳酸飲料・栄養ドリンク)
血糖値を下げる食べ物(一覧・ランキング)
血糖値を下げる食品は、血糖の吸収を緩やかにする性質を持っています。具体的には、野菜やキノコ、豆類、海藻類などが該当します。これらはブドウ糖の含有量が低いか、ブドウ糖の消化・吸収がゆっくりと行われるため、血糖値の急激な上昇を防ぐ役割を果たします。血糖値を穏やかに保つことが期待できる食品と飲料には次のようなものがあります。
- 1.野菜類(玉ねぎ、トマト、オクラ)
- 2.海藻類(わかめ、昆布)
- 3.キノコ類(ブナピー、ブナシメジ)
- 4.豆類(インゲン豆、おたふく豆)
- 5.緑茶
血糖値を下げる食事のポイント
ゆっくり食べる
食べる速度を落とすことで、過食を防ぎ、血糖値の急上昇も避けられます。食べる際には、一口ごとに箸を置く習慣を身につけ、食事をゆっくり味わいましょう。
野菜を先に食べる
最初に野菜を食べることで、食後の血糖値の上昇を穏やかにします。また、野菜や豆類でお腹を少し満たしておくと、その後の肉や炭水化物の摂取量を自然と減らすことができます。
食物繊維を含む食品を積極的に摂る
食物繊維は血糖値の上昇を抑え、便通を良くする効果があります。特に、水溶性食物繊維は血中のコレステロールを下げる効果もあります。野菜、海藻、きのこなど食物繊維が豊富な食品を多く取り入れましょう。
- 野菜
野菜は低カロリーで食物繊維も多く、体内の糖質や脂質を効率良く代謝するのに役立つビタミンやミネラルが含まれています。緑黄色野菜、特にブロッコリーや小松菜は、食物繊維のみならず葉酸も多く、これらは糖の代謝を支援します。緑黄色野菜を日々の食事に取り入れることをおすすめしますが、南瓜、れんこん、芋類といった糖質の高い野菜は摂り過ぎに注意が必要です。 - 海藻
海藻は低カロリーに加え、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含んでおり、特に「めかぶ」は優れた栄養価で推奨されています。 - きのこ
きのこも低カロリーであり、食物繊維を豊富に含むため、血糖値の急激な上昇を抑える役割を果たします。きのこに含まれるβ-グルカンは、体内で膨張し満腹感を与え、便通の調子をサポートします。
たんぱく質を含む食品を積極的に摂る
肉、魚、卵、豆類などのたんぱく質は、血糖値の上昇を緩和し、食後の血糖値を安定させるのに役立ちます。高齢者は特に、たんぱく質の不足に注意し、積極的に摂取しましょう。
間食を控える
間食は血糖値を長時間高める原因となり、インスリンを分泌するすい臓への負担も増大します。次の食事への影響も考え、糖尿病を予防するためにも間食は避けるようにしましょう。
血糖値を下げる運動
運動は血糖値を効果的に下げる手段の一つです。血糖値を管理する上でおすすめの運動方法には、有酸素運動とレジスタンス運動があります。
有酸素運動
有酸素運動は、筋肉を収縮させる際のエネルギーに酸素を使う運動で、ジョギング、水泳、エアロビクス、サイクリングなどの少量から中程度の負荷をかけて行う運動が挙げられます。これらの運動は、時間をかけて体を動かすことから心肺機能の向上や体脂肪の削減などの効果が見込めます。目安としては、週に150分以上が推奨されています。
レジスタンス運動
レジスタンス運動は、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行う運動です。スクワット、腕立て伏せ、ダンベル体操など、特定の筋肉に対して負荷をかける動きを反復する運動が挙げられます。これらの筋肉量の増加、筋力及び筋持久力の向上を促す筋力トレーニングとして、年配者からアスリートに至るまで幅広く実施されています。
血糖値と食べ物に関するQ&A


